金利を味方につけるべし。
借りる側から貸す側へ。金利を理解して正しく蓄財しましょう。
みなさんは、金利と上手に付き合えていますでしょうか?
無頓着でそのチカラを利用出来ていない、もしくはそのチカラに泣かされてしまっている。
そんな状態になってしまっていないでしょうか?
みなさんこんにちは! しおかぜ です。
味方に付けると頼れる相棒となりますが、敵に回すと暴れる鬼となってみなさんの生活を破綻させてしまうもの、それが金利です。
かつては多くの宗教でもその破壊力を恐れ、金利を取ることを禁止していた程です。
今回は金利をきちんと理解し、味方に付ける方法をわかりやすく解説します。
この記事を読めば、金利の相場がわかるようになりますので、
ぜひ最後まで読んでくださいね!
そもそも金利とは?
みなさんは銀行にお金を貸すことがありますよね。
と言うと、
「いやいや、銀行はお金を預けるところでしょ。預金ってお金を預けるって書くんだよ!貸したことは無いね。」
という声が聞こえてきそうですが、実質的には銀行にお金を貸しているんです。
銀行は広く一般からお金を貸してくれる人を募集します。
「貸してくれた人には1年あたり1%のお礼(おれい)を付けて返しますよー。
だからお金貸してねー。」という感じで。
この「1年あたり1%のお礼」が金利です。 つまり借りる側から見たお礼の割合ことを言うんですね。
また、その約束によって付けて返す借りる側から見たお礼の金額のことを利子といいます。
同じ事を貸す側(あなた)から見ると、
「この銀行に貸すと1年あたり1%のお礼がもらえるのか。」となり、これを利回りといいます。
つまり貸す側から見たお礼の割合のことになります。
また、それにより返ってくる貸す側から見たお礼の金額のことを利息といいます。
そして銀行はみなさんから借りたお金を、
他の人や会社にもっと高い金利で貸すことで利益を上げているんですね。
これを「金融仲介」といいます。
余談ですが、銀行の最も重要な役割として「信用創造」というものがあります。
これは誰かが銀行からお金を借りた瞬間に、
その人(もしくは企業)の通帳には金額を示す「数字」が印刷されることで残高が増加し、
銀行は「債権」という資産を得ます。
こうして元来何も無かったところから
「銀行預金」という名のお金が生まれるんです。
私たち素人からすると、何だか不思議な世界ですよね?
でも、令和4年大学入学共通テストの「政治・経済」において、まさにこの内容が出題されていたんです。
それも実に正しく。
いまだに間違った貨幣観を持った経済学者、マスコミ、政治家たちにより、
間違った情報が流布され続けている中、
正しい貨幣観を持った出題者が正しい理解のもとに正しい問題を作ったことは
称賛に値する出来事なんです!
その証拠に、同じ令和4年大学入学共通テストの「現代社会」においては、
同じ信用創造が間違った内容で出題されていましたからね。。
間違いなく、別の出題者が作ったんでしょう。
信用創造など、正しい貨幣観について詳しく知りたい方は、
奇跡の経済教室【基礎知識編】を読んでみてください。
「なぜ日本だけが25年間も経済成長していないのか」がわかる。
まさに目からウロコ!とても面白いですよ!!
- 金利 とは、借りる側から見たお礼の割合
- 利子 とは、借りる側から見たお礼の金額
- 利回り とは、貸す側から見たお礼の割合
- 利息 とは、貸す側から見たお礼の金額
これらを覚えていると、マネーリテラシーの高さで周りを一歩リード出来ますね。
単利と複利
100万円を年率1%で10年間運用する場合を考えてみましょう。
単利:毎年1万円増える。これを10回繰り返すので、最終合計は1,100,000円になります。
複利:1年目は1万円増える。
2年目は1,010,000×1%で10,100円増える。
3年目は1,020,100×1%で10,201円増える。
4年目は1,030,301×1%で10,303円増える。
5年目は1,040,604×1%で10,406円増える。
6年目は1,051,010×1%で10,510円増える。
7年目は1,061,520×1%で10,615円増える。
8年目は1,072,135×1%で10,721円増える。
9年目は1,082,856×1%で10,829円増える。
10年目は1,093,685×1%で10,937円増える。
最終合計は1,104,622円になります。
同じ金額、同じ期間にも関わらず、4,622円の差がつきましたね。これが複利のチカラです。
利息が利息を呼ぶ、まさに「やまびこ打線」というわけです。
お!?徳島県の池田高校ですね。(おっさんにしか、わからないネタ…)
この例では年率1%で10年でしたが、
年率が高くなる程、期間が長くなる程、金額が大きくなる程、その効果は大きくなります。
まるで雪だるまのように、加速度的に大きくなっていくんです。
相対性理論を発見した、かの有名なアルバート・アインシュタイン博士に
「複利は人類による最大の発明だ。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う。」
と言わしめた程の効果なんですね。
この複利を味方に付けて、かしこく蓄財しましょう!
ここまでは貸す場合の複利の話をしてきましたが、これが借りる場合の複利となると、
以下に記す相場の「差」と相まってそれはそれは恐ろしい「鬼」となってあなたを襲うことになります。
貸す時の雪だるまとは”レベチ”の巨大鬼達磨があなたを踏みつぶしに来ますよ。気を付けて!(笑)
金利の相場とは?
金融機関や商品等によって幅がありますが、
ここではその相場をざっくり掴むために代表例を記載しています。(すべて年率)
- 一般銀行 普通預金 0.001%
- 一般銀行 定期預金 0.002%
- 個人向け国債 0.050%
- ネット銀行 普通預金 0.100%(条件を満たす必要あり)
- ネット銀行 定期預金 0.200%(キャンペーン金利)
- ネット住宅ローン(変動金利) 0.45%
- ネット住宅ローン(固定10年) 0.60%
- ネット住宅ローン(全期間固定) 1.30%
- 自動車ローン、教育ローン 1.50%~2.45%
- クレジットカード(分割払い) 最大15.00%
- クレジットカード(リボ払い) 15.00%
- 銀行カードローン 1.50%~14.50%
- 消費者金融カードローン 3.00%~18.00%
貸す場合と借りる場合とで大きな大きな差がありますね。最大で18,000倍ですよ!
資産形成を目指す私たちは、借りる側から貸す側に回らなければいけません!
そう、借りることの無い生活が理想ですね!!
クレジットカードに要注意
クレジットカードといえば
「手元に現金が無くても買い物ができてしまうため使い過ぎてしまう」ことが
クローズアップされがちですが、その支払い方法にも十分注意が必要です。
1回払い、2回払い、ボーナス一括払い、分割払い、リボ払い等がありますが、
資産形成を目指すみなさんには「1回払い一択」をオススメします。
- 手数料がかからない
- お金の管理が比較的ラク
上記2つのメリットがあります。
手数料がかからない支払い方法は他にもありますが、
1ヶ月の利用金額を翌月の支払日に一括で支払うことで、(1ヶ月遅れにはなるものの)銀行口座からの出金が1度で終わるからです。
例えばボーナス一括払いも手数料はかかりませんが、それは単なる支払いの先延ばしでしかありません。
数ヶ月先まで支払いを遅らせ、その間にまたカードで買い物をする。
そんな長い期間のお金の管理はとても難しく、使い過ぎの失敗につながるリスクが高くなります。
また、ボーナスが入るのを待たないと支払えないものを買うべきではありません。
日頃から給料手取りの10%先取り貯金を行っていれば、そのような選択も必要なくなりますよ。
分割払いや、リボ払いは一度に支払う金額を低く抑えることが出来るので
一見、消費者に優しい便利な支払い方法のようですが、
前述したように普通預金金利の約15,000倍の金利を支払うことになってしまう、
恐ろしい支払い方法なんです。
これらは論外ですね。近寄らないようにしましょう。
まとめ
- 金利 とは、借りる側から見たお礼の割合
- 複利を味方に付けて、かしこく蓄財しよう。
- 貸す場合(利回り)と借りる場合とで、金利は最大18,000倍違う。
- クレジットカードの支払方法は、「1回払い」の一択で。
- 正しく蓄財するためには、借りる側から貸す側に移行する必要がある。
いかがでしたか?
普段、何気なく付き合っている金利ですが、貸す時と借りるときでこんなにも差があるんですね。
あとは驚くべき複利のパワー。ちょっと怖いくらい。
金利を味方に付けて(貸す側に回って)正しい資産形成を目指しましょう!
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
また次回の記事でお会いしましょう!