投資

【100万円の大損】FXなんて投資じゃない。ギャンブルやめた!

「少ない元手で大きく稼ぎたい!」

「一獲千金で大金持ちになりたい!」

「一気に資産を増やして億り人になるんだ!」

そんな事を考えたのは、一度や二度じゃないはずです。

何を隠そう、筆者もその一人です。

みなさんこんにちは! しおかぜ です。

FXなら、そんな願いを叶えてくれるはず!!

そんな甘い幻想をもって、FXの世界に飛び込む人が後を絶ちません。

そして資産を大きく減らしてしまう人もまた、後を絶ちません。

FXなんて、やらなきゃよかった。筆者の率直な感想です。

2度にわたる挑戦のすえ、合計100万円もの損失を経験した筆者が、

これからの投資対象をお探しのみなさんに、FXの現実をお話しします。

これは少ない元手で大きく稼げると信じ、FXに挑んで散った男の物語です。

反面教師として、今後の役に立ててください!

今回のキーワードはズバリ、「ゼロサムゲーム」です。

FXについて
  • FXとは、外国為替証拠金取引のこと。
  • 証拠金を預けることで取引できる。レバレッジは最大25倍まで。
  • 「買い」だけでなく、「売り」から入ることも可能
  • ロスカットとは、投資家の資産を守るための大切な仕組み。
  • ロスカットが機能しなかった例、スイスフランショック
  • 追証が発生。つまり投資金額を上回る損失が発生する可能性がある。
  • スワップポイントとは、金利差から発生し毎日もらえるお金のこと。
  • FXは、やばい。やめたほうがいい。
  • 初心者がやってしまいがちな失敗は10種類ある。
  • 筆者のFX挑戦による合計損失は100万円
  • 唯一の救いは、破産に至らなかったこと。
  • FXとは、ゼロサムゲームと呼ばれるギャンブル

ギャンブルに向き・不向きがあるように、

FXにも、向き・不向きがあるとは思います。

でも、ほとんどの人は向いていないと思いますよ。

予言者

まず最初に、

「自分は為替相場の動きが読めるんだ。」

「151円。今(2022年10月)の円安になることはわかっていた。」

とおっしゃる方、この記事を読む必要はありません。

どうぞ、そのままFXで大儲けしてください。

大半の人は、そんなものわかりません。

「自分もわからない。」そう思った方、どうぞ話を聞いていってくださいね。

FXをよくご存じの方は、

「ここからが本題、失敗談です。」の項まで飛んでください。

FXとは?

FXの正式名称

FXとは「Foreign Exchange」の略称です。

元々は「外国為替取引」の意味で使われていたようですが、

現在では「外国為替証拠金取引」と訳されるのが一般的になっています。

外国為替取引とは

まず、外国為替取引とは、日本円を他国の通貨、

例えばアメリカのドル(米ドル)と両替することです。

例えば為替レートが1ドル100円だとして、100万円を米ドルに両替すると、

いくらになるでしょう?(ここでは手数料を考慮しません)

そう。1万ドルですね。

この両替とは、100万円で1万ドルを買ったのと同じことなんです。

つまり、外国為替取引とは、「通貨の売買」のことと言い換えることができます。

外国為替証拠金取引とは

それでは外国為替証拠金取引とは、どのような取引なのでしょうか。

前述の外国為替取引を「証拠金」で行う取引です。

FX会社に、この証拠金を預けることで取引することができます。

外国為替取引だと1万ドルを買うのに100万円が必要でしたよね。

でもこの外国為替証拠金取引なら、4万円の証拠金を預けることで、

1万ドルを買うことができます。

これはFXで認められているレバレッジ(てこの原理)の上限、25倍の状態になります。

その昔、この25倍という上限はありませんでした。

当時を私は知りませんが、今以上の、それはそれはハイリスク・ハイリターンな世界だったんでしょう。

大きな損失を出す者が続出した結果、上限が設けられました。

レバレッジを25倍で効かせることで、たった4万円あれば、

100万円相当の金額を動かせるわけです。

そして為替レートが1ドル100円→1ドル101円(円安に振れた)になったとしましょう。

あなたは1万ドル持っていますので、その価値が100万円→101万円に上がりましたね。

なんと4万円の証拠金を預けているだけで、

1万円の利益が出ました(手数料は考慮してません)。

プラス25%ですよ!

インデックス投資では、わりと現実的な数字として

「年率5%」つまり1年かけて5%の利益を目指したりしますが、

その5倍の利益を短い期間で実現できました。

これがFXが「少額で大きく稼げる」と言われるゆえんですね。

また、FXは「買い」からだけでなく、「売り」から入ることも可能です。

レバレッジのチカラと弊害

前述のとおり、FXの魅力はレバレッジにあると思います。

そのチカラは上記の例のとおり、最大25倍の金額を動かすことができます。

つまり40万円あれば1,000万円、

400万円が準備出来る人なら1億円を動かすことが出来てしまうんです。

しかし私の経験上、レバレッジ25倍、

つまり動かすお金の25分の1しか証拠金を預けていない場合、

その証拠金は一瞬で吹き飛びます

先ほどの例では円安に振れる=利益が出る方なので良いことづくしに見えますが、

その逆、円高に振れる=損失が出る方だとどうなるでしょう?

1ドル100円→1ドル99円(円高に振れた)場合、

4万円の証拠金を預けている状態で、1万円の損失が出ますよね。

するとその1万円は証拠金から差し引かれますので、

証拠金が4万円→3万円に減ってしまいます。

必要な証拠金は4万円ですので、この時の証拠金維持率は75%に下がってしまいます。

では1ドル100円→1ドル98円(円高に振れた)場合だとどうでしょう?

必要な証拠金は同じく4万円ですので、証拠金が4万円→2万円に減り、

この時の証拠金維持率は50%まで下がってしまいます。

ここまで来ると、ロスカットが発動される直前です。

恐怖のロスカット

ロスカットとは、損失が一定水準に達したとき、

ポジション(あなたが持っている1万米ドルの買い)が強制決済されるルールのことをいいます。

これは損失拡大を防ぎ、投資家の資産を守るための大切な仕組みになります。

前述の例では1ドル100円→1ドル98円(円高に振れた)ことで、

証拠金維持率が50%まで下がりましたね。

私の利用していたFX会社ではロスカット発動のラインは、

証拠金維持率50%でしたから、1ドル98円を1銭でも割り込めば、発動されます。

ロスカットが発動されれば、

自動的に強制決済(この例の場合、1万米ドルを強制的に売られる)され、

2万円あまりの損失が確定します。

私も何度もロスカットを経験しました。

朝起きてポジション残高を見ると、消えて無くなっているので驚きますよ(泣)

比較的安定している米ドル(USD)/日本円(JPY)でも2円以上の値動きなど、

ザラにありますよね。

ましてや他の新興国通貨などは、もっと大きな値動きをしますので、より注意が必要です。

ロスカットは万全じゃない

ロスカットは「損失拡大を防ぎ、投資家の資産を守るための大切な仕組み」と

お話ししましたが、その仕組みは万全ではありません。

いろいろな理由により、ロスカットが発動されない、

もしくは間に合わないことがあります。

その理由のうち最も恐いものが、

  • 為替レートの変動が大きすぎた場合

が挙げられます。

これはロスカットが発動されたものの、

為替レートの変動スピードが速すぎて間に合わず、決済が遅れてしまうケースです。

スイスフランショック

出典:Pixabay

ロスカットが機能しなかった

私も現役でFX取引を行っていた、

2015年1月15日、のちに「スイスフランショック」と呼ばれる歴史的な事件が起こります。

ユーロ(EUR)/スイスフラン(CHF)は、中央ヨーロッパ時間の午前9時、

スイス国立銀行が突然の政策変更を行ったことにより、

それまでの1ユーロ1.20フラン→1ユーロ0.83フランまで急落(ユーロ安、フラン高)したんです。

それは、わずか50分間の出来事でした。

この異常な急落のなか、ロスカットは遅れてしまいます。

ユーロを売ってフランを買いたい人が殺到する中、

ユーロを買ってフランを売りたい人が全然居なくなり、

取引が成立=約定(やくじょう)しないまま、

気配値(けはいね)がどんどん下がっていく「値飛び(ねとび)」が発生。

そのため、本来ロスカットすべき金額では約定することができず、

さらに大きく値を下げてから、やっと約定できたわけです。

これにより、預けていた証拠金を大幅に上回る損失が出てしまいました。

すると、どうなるのか?

FX会社に「追証(おいしょう)=追加証拠金」を入金しなければなりません。

そしてこの時の追証の規模は、想像を絶する大きさとなったであろうことは、

想像に難くありません。

「自殺者も出た」なんて話も聞きました。。こわ。

幸い私は、この時はスイスフラン(CHF)に投資をしていませんでしたので

事なきを得ましたが、ものすごい事が起きてしまったという恐怖は、

今でも鮮明に覚えています。

「株式投資なんて危ない。その会社が倒産すれば、株券は紙切れ同然になる。」

という話はよく聞きますが、これは最悪でも投資したお金がゼロになるだけで済みます。

しかしFXの場合は、

証拠金として入金している金額を上回る損失が発生する可能性がある

ことを忘れてはいけません。

この時の乱高下(らんこうげ)

そしてその後の10分間で

1ユーロ0.83フラン→1ユーロ1.05フラン付近まで戻します。

これを上記の米ドル(USD)/日本円(JPY)に当てはめると、

わずか50分の間に、1ドル100円→1ドル69円まで急落(円高、ドル安)し、

その後の10分間で、1ドル69円→1ドル87円まで戻したことになります。

これほど急激な乱高下は、レア中のレアですが、他にもFX会社のシステムトラブル等、

ロスカットが正常に働かない場合も考えられますので、ロスカットを過信することは禁物ですね。

スプレッド

FXの特徴として、その取引手数料の安さも挙げられます。

一般的にネット系のFX会社では、取り引き手数料としては無料。

「スプレッド」と呼ばれる、売値(BID)と買値(ASK)の差額が

FX会社の利益となります。

このスプレッドが一般的な外貨預金の手数料よりも安価なんですね。

スワップポイント

出典:Unsplash

FXで利益を出す方法として、為替レートの上下を予想すること以外に、

その国と日本との金利差によって発生する、「スワップポイント」を狙うこともできます。

低金利の通貨(例えば日本円)を売って、高金利の通貨(例えばトルコリラ)を

買うことで、「金利差調整分=スワップポイント」を毎日受け取ることができます。

この記事を執筆している2021年10月末現在、

トルコリラ(TRY)/日本円(JPY)は1リラ12円程となっており、

1日あたりのスワップポイントは1リラ0.0033円です。

つまり、トルコリラを1万リラ買い(12万円)、

そのポジションを1年間持っているだけで、約12,000円のスワップポイントを受け取ることができるんです。

ざっと年率10%ですね。

ものすごい数字ですよね!これがスワップポイントの魅力ですよ!!みんな、FXをやりましょう!!

しかし、このお話には大きな落とし穴があるんです。

その1年の間に、「為替レートが動かなければ」という仮定に基づいている点です。

一見、すばらしく高いスワップポイントのように見えますが、

肝心の為替レートが円高リラ安に動く場面では、まさに「焼け石に水」状態となり、

全く足しになりません。

この落とし穴に落ちた結果、私の2度目のFX挑戦も儚く散ることとなるのでした(笑)

ここからが本題、失敗談です。

お待たせしました。

ここまではFXの特徴について、簡単にお話ししてきました。

まだまだ言葉足らずな点も多いと思いますが、

かなりのハイリスク・ハイリターンな商品であることはご理解いただけましたでしょうか?

ここからが私の具体的な失敗談になります。お楽しみください(笑)

FXとの出会い

Yくん
Yくん
しおかぜ君、知り合いから聞いたんだけどさ、FXって儲けれるらしいよ。
しおかぜ
しおかぜ
マジで? FX? それって、何なの?
Yくん
Yくん
外国為替の取引で、何か少ない元手でも大きなお金が動かせて、すぐに何万とか利益が出るんだって。
しおかぜ
しおかぜ
えー? 何それ? それがホントならやってみたいなぁ。帰ったら調べてみよう。

親友のYくんとの会話。

その当時、よく一緒に行ってた日帰り温泉の帰り道。

近所のスーパーの駐車場での一コマです。

家に着くなり、さっそくPCで調べてみると、

「外国為替証拠金取引? レバレッジ? へー、米ドル以外もいろいろあるんだ。」

よくわからないけど、何だか夢がありそう。

ワクワクしながら画面を食い入るように見つめる自分が居ました。

その後の転落を知る由もなく・・・

2014年の夏、こうして私はFXと出会いました。

第一期 2014年~2015年

当時の外国為替状況 米ドル(USD)/日本円(JPY)

第二次安倍政権による「デフレからの脱却」と「富の拡大」を目指す、

アベノミクス(3本の矢)と呼ばれる経済政策の真っただ中でした。

私がFXを始めた当時は、

1ドル78円から2年かけて、1ドル102円まで円安が進み、

半年ほど停滞していた場面でした。

当然ですが、その後の10ヶ月間で、

1ドル124円までさらに円安が進むことなど、その時は知る由もありません。

結果的にこの円安に翻弄され続け、損失を拡大していくことになります。

初心者にありがちな失敗例

  1. 勘や思い込みで取引する
  2. 取引のルールを決めていない
  3. レバレッジをかけすぎる
  4. 常にポジションを持ちたがる
  5. いろいろな通貨ペアに手を出す
  6. 損切りが出来ない
  7. ポジションを持ったまま放置する
  8. ロスカットラインを把握していない
  9. 相場が活発に動く時間帯を把握していない
  10. 自分の限界を超えた金額で取引をする

いきなり10項目並びましたが、

これらが、初心者にありがちな失敗例とのこと。

特にこの第一期には、このような知識もなく、やみくもに取引してました。。

今見ると、当てはまる項目のなんと多いことか!!

FX口座開設

FXを始めるにあたり、最初にすること、それはFX口座開設です。

FX口座の開設方法は、大きく分けて2種類あります。

  • 通常の証券口座で開設
  • FX専門会社で開設

私は、そもそも詳しい知識も持ち合わせていませんでしたので、

特に深く考えず、また新たなFX専門会社に口座を開くわずらわしさもあったので、

元々株式投資で使っていたSBI証券でFX口座を開設しました。

FX取引を開始

通貨ペア

いろいろな通貨ペアに手を出していました。

  • 米ドル(USD) / 日本円(JPY)
  • ユーロ(EUR) / 日本円(JPY)
  • ポンド(GBP) / 日本円(JPY)
  • 豪ドル(AUD) / 日本円(JPY)
  • ニュージーランドドル(AUD) / 日本円(JPY)
  • スイスフラン(CHF) / 日本円(JPY)
  • 南アフリカランド(ZAR) / 日本円(JPY)
  • トルコリラ(TRY) / 日本円(JPY)
  • ユーロ(EUR) / 米ドル(USD)

今覚えているものだけでも、

ざっとこれぐらいの通貨ペアで取引したことがあります。

取引スタイル

この第一期では、保有期間をおおよそ1~5日程度とする、

短期売買で投資を行っていました。

現在の私の感覚では短期売買ですが、

1日、いや数秒単位で何度も売り買いを繰り返すFXの世界では、

中期売買と言えるのかもしれませんね。

失敗例⑤ いろいろな通貨ペアに手を出す

前述の通り、そのまんまですね。

それぞれの国の経済状態、ニュースをきちんと勉強、情報収集するわけでもなく、

失敗例① 勘や思い込みで取引をしているので

確率1/2の完全なギャンブル、運まかせになり、

失敗例② 取り引きのルールを決めていないので

「何%利益が出たら売る」といった機械的な取引ができず、感情に流され、

逆にもう少し待てば、また上がるかもしれない。と考えて

「何%損失が出たら売る」こともできず、

失敗例⑥ 損切りができませんでした
↑これ、致命的

さらに

失敗例③ レバレッジをかけすぎているので毎回危ない橋を渡ります。

時には「数分で5万円儲けた」なんてこともありましたが、

そんなのが長く続くわけもありません。

そして

失敗例⑧ ロスカットラインを把握していないので、何度もくらうことになります。

朝起きたら、ポジションが消えて無くなってます(笑)

今では笑えますが、最初は顔面蒼白でしたよ。

こんな取引をしてりゃ、そうなりますよね。

取引時間帯

例えば東京証券取引所の現物株であれば、

  • 前場(ぜんば)9:00~11:30
  • 後場(ごば) 12:30~15:00

の間だけしか取引が行われませんが、

FXの場合は24時間、世界中のどこかで取引が続いていますので、

仕事中や就寝前なども、値動きが気になって仕方がありませんでした。

今考えると、それもストレスでしたね。

さらに

失敗例⑨ 相場が活発に動く時間帯を把握していませんでした。

第一期の損失額

最初は10万円の証拠金、レバレッジ10倍程度から始めたFX取引でしたが、

「もっと儲けたい」
「あの通貨ペアでもやってみよう」
「損失を取り返したい」
「レバレッジを下げたい」

などの理由から徐々に証拠金は増えていき、最終的には60万円を入金していました。

それが最後のロスカットをくらった後、残ったのは、わずか40,000円足らず。

FXを始めておよそ1年、第一期の損失は、56万円

「FXは、もう二度とやらない!」

そう固く誓った2015年夏の出来事でした。

第二期 2017年~2020年

時は過ぎ、2年後の2017年夏、次の一手を考え始めます。

その中で気になったのが外貨預金でした。

しかしお金の勉強を始めていた私が読んだ本では、一般的に、

普通に銀行で行う外貨預金は手数料が高く、あまりオススメされていませんでした。

それはネット銀行でも同様。

外貨預金をやってみたいが、その高い手数料がネック・・・

何か良い方法は無いのか・・・

そう考えていた私は、あることを思い出します。

「FXは取引自体の手数料は不要。かかるコストはスプレッドだけだった。」

「FXをレバレッジ無しで取引してスワップポイントを貯められれば、

低コストの外貨預金ってことにならないか?」

FX口座開設

そう考えた私は、今度は極力スプレッドが狭いこと、

かつ、その時に取引しようと考えた通貨ペア、

トルコリラ(TRY) / 日本円(JPY)

の取り扱いがあるFX会社を探します。

そして、SBI FXトレードで口座開設をしました。

当時の外国為替状況 トルコリラ(TRY)/日本円(JPY)

出典:SBI FXトレード (2017年 当時の私が見ていたチャート)

2015年1月に1リラ50円だったトルコリラは、

その後2年間をかけて2017年1月には1リラ30円まで、円高リラ安が進行。

しかしそこから9か月間、徐々に円安側に戻し、1リラ32円となっている。

当時のスワップポイントは1リラ0.0092円。

つまり1万リラ買い(32万円)、そのポジションを1年間持っているだけで、

約33,000円のスワップポイントを受け取れる計算になります。

(ざっと年利10%オーバーですね)

口座を開設した2017年9月は、そんな状況でした。

FX取引を開始

一見、2017年1月に1リラ30円で底を打ち、

これから徐々に円安に戻っていく途中のように見えませんか?

そう考えた私は、高いスワップポイントにも目が眩み、

「10年経てば2倍になる(笑)」なんてニヤニヤしながら取り引きを始めます。

最初に証拠金として10万円を入金。

1リラ31.9514円で1万通貨を買います。

これでレバレッジは約3.2倍。あれ?話が違いますね。

すでに最初からレバレッジ1倍→3倍程度と、方針変更してます。

また欲に目が眩みながらも、第一期の教訓を生かそうとして

せめぎ合ったギリギリの選択ですね(笑)

すでに2回目の転落は始まっていますが、この時も知る由はありません。

その後の値動き

翌月2017年10月には、1月につけた最安値に並び、

11月には早くも、1リラ28円まで下落。

その後は以下の通り、円高リラ安の一辺倒でした。

出典:SBI FXトレード(黄色矢印がTRYを所有していた期間)

取引スタイル

「トルコは若者の多い国なので、まだまだ伸びていく。」

という情報だけを信じ、今回は長期の取引と決めていました。

あれ?

失敗例① 勘や思い込みで取引をする

今回も当てはまってます。全然成長してないですね(苦笑)

そして

失敗例⑦ ポジションを持ったまま放置する

放置したわけじゃありませんが、長く持つのはタブーだったようです。

そんなことを知らない私は、

「値下がりは買い時」とばかりに少しずつ、買い増していきます。

買い増すために証拠金を入金
 ↓
買う
 ↓
値段が下がる
 ↓
証拠金が減る(証拠金維持率が下がる)
 ↓
買い増すため&
維持率を上げるために証拠金を入金

この負のスパイラルに陥ってしまいます。

この頃には、ロスカットラインを把握していたこともあり、

多くの参加者が吹き飛んだ2018年8月の暴落をなんとかしのぎます。

そして2020年5月、1リラ15円で最後の買い注文が約定(やくじょう)、

累積の買いポジションは77個に達します。

この時点で証拠金が第一期と同じ、60万円に達しており、

さすがにこれ以上の入金は出来ないと判断、

手も足も出せない、「塩漬け」状態に陥ります。

その後もリラは下落を続け、

2020年10月には、当時の最安値1リラ12.4376円を付けます。

そして2020年11月11日、1リラ13.0639円で全77ポジションを決済、

FX市場から退場することになるのです(泣)

追記

2021年12月20日には、最安値1リラ約6.2円まで下落しました(驚)

第二期の損失額

前述の通り、入金していた証拠金は60万円。

全ポジションを決済し、戻ってきたお金は、

それまでに貯まったスワップポイントを含めても20万円足らず。

つまり、第二期の損失は、約40万円 でした。

FX挑戦による合計損失

  • 第一期 約1年間 約56万円
  • 第二期 約3年間 約40万円

これでFX挑戦による合計損失は、およそ100万円となってしまいました(泣)

唯一の救い

このように、私は「初心者にありがちな失敗」をことごとく実践してしまったわけですが、

1つだけ実践しなかったことがあります。

失敗例⑩ 自分の限界を超えた金額で取引をする ですね。

約100万円の損失は相当大きなダメージでしたが、このために借金をすることもなく、

生活に支障が出たわけでもない。

つまり、自分のリスク許容度の範囲内での取引は出来た んですね。

「もっともっと」と、のめり込んでいれば、FXなら間違いなく破産できます から

この点だけが、唯一の救いでした。

投資とは?

みなさん、お気づきでしょうか?

私は、この記事で「投資」という言葉をあえて一度も使っていません。

それは私がFXのことを「投資」じゃなく「投機」つまり「ギャンブル」だと考えているからです。

企業や国の将来の成長に期待して、出資することが投資であり、

実際に成長した結果として、値上がり益や配当を受け取る喜びがそこにはあります。

つまり、あなたの出資金を使って成長できた企業や国。
その恩恵を受けることができた、あなた。
Win-Winの関係なんですね。

それに対し、FXの場合は
得した人の裏には必ず損した人が居る、
ゼロサムゲーム」と呼ばれています。

つまり、あなたが手にしたそのお金は、誰かが失ったお金にすぎません

本当、マネーゲームなんですよね。

こんなの投資じゃありません。

これが、私がみなさんにFXをオススメしない一番の理由です。

まとめ

FXについて
  • FXとは、外国為替証拠金取引のこと。
  • 証拠金を預けることで取引できる。レバレッジは最大25倍まで。
  • 「買い」だけでなく、「売り」から入ることも可能
  • ロスカットとは、投資家の資産を守るための大切な仕組み。
  • ロスカットが機能しなかった例、スイスフランショック
  • 追証が発生。つまり投資金額を上回る損失が発生する可能性がある。
  • スワップポイントとは、金利差から発生し毎日もらえるお金のこと。
  • FXは、やばい。やめたほうがいい。
  • 初心者がやってしまいがちな失敗は10種類ある。
  • 筆者のFX挑戦による合計損失は100万円
  • 唯一の救いは、破産に至らなかったこと。
  • FXとは、ゼロサムゲームと呼ばれるギャンブル

正しい資産形成を目指すみなさんには、

株式投資や不動産投資等の伝統的な投資をオススメします。

まずは貯蓄により生活防衛資金を貯める。
 ↓
さらに貯蓄を進め、余剰資金を投資へ回す。
 ↓
インデックス投資信託を中心に投資を行う。

 
ある程度の金融資産を持っことができた。

ここまで進むことが出来て、

かつ十分な知識と、誘惑に負けない強いメンタルを持った後なら

一種のスパイスとしてFX取引に参加するのはアリだと思います。

追証(おいしょう)の可能性もあることを理解したうえで

あくまでも「自分のリスク許容度の範囲内で」。ですよ。

資金が少ない中、一獲千金を求めてFXを始める

これが初心者が陥るワナです。

十分注意してくださいね!

あ、もちろん今でもYくんとは親友ですよ。

ご安心ください(笑)




今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

次回をお楽しみに!