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【車検に通らない!?】中古ハイエース購入時の注意点と対処方法

筆者は「車中泊」を趣味の1つとしています。

「やっぱり、車内空間が広いクルマが欲しい!」

というわけで憧れ続けること数年、ようやく手に入れたハイエース。

しかし購入したその18日後、なんと車検に通らないことが判明したのでした。。

みなさんこんにちは! しおかぜHobby のお時間です。

今回は、これから中古で、特に個人売買でハイエースを購入する方に向けて、

筆者の経験をもとに、注意点とその対処方法を紹介します。

商用車には、乗用車とは違う独特なルールがあるんですね。

つまり ”車検に通らないあるある” についても、わかるようになりますので、

ぜひ最後までお楽しみください!

今回のキーワードは、「リーフスプリング(板バネ)と構造変更」です。



ハイエースの維持管理にもお金がかかります。

お金の心配を減らすことができる最初の一歩は、こちら

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ハイエースをローンで購入する方は、こちらを参考に

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ハイエース

ニッポンの仕事を支える商用車、トヨタ ハイエース

本職としての ”丈夫な貨物車” という顔以外にも、

趣味のクルマとしてその広大な車内にプレイギアを詰め込むも良し。

その大柄な車体をドレスアップして、ア〇ファードにも負けない高級ミニバン風に仕上げて楽しむも良し。

キャンピングカーに改造することだって出来ちゃう。

色んな使い方が出来て、多くのファンを持つオールラウンダー。

憧れ続けた200系ハイエースバンを、個人売買で手に入れたのは2019年10月のことだった。

乗り心地改善に関する記事は、こちら

【ハイエース】アルファード超え!?極上の乗り心地を作る(初心者向け)「硬すぎ」と評されるハイエースバンの乗り心地を、アルファード並み(?)の極上のものに改善する方法を紹介します。初心者の方がセッティングの迷宮に迷い込むことがないよう、具体的でわかりやすい表現で書いています。...

電話

電話が鳴った。

(あ、車検終わったのかな。)

2019年11月7日 夕刻

ハイエース(バン。4ナンバー)を購入して18日。

ハイエースにとっては7回目、私とは初めての車検。

前のクルマでは “車検のコバック” のお世話になっていたが、

友人から聞いた ”安い” と評判の近所のガソリンスタンドに出していたのだ。

しおかぜ
しおかぜ
もしもし。しおかぜです。終わりましたか?
GS担当 Y氏
GS担当 Y氏
いや、それが。。問題がありまして。車検に通らなかったんです。
しおかぜ
しおかぜ
え?それは、どういうことですか?
GS担当 Y氏
GS担当 Y氏
陸運局で2ヶ所指摘を受けまして。それを直す必要があります。

状況が理解できない。

確かに、このハイエースはカスタムされてた。

見積もり依頼をした時に「事前確認」が必要。ってわざわざ見せに行ったのは何だったのか?

リフトアップして、下回りまでしっかり見てたよね?

主な改造個所は以下の通り。

主な改造個所
  • タイヤは18インチ(普通車用)を履いてる
  • フロントサスペンション(トーションバー)交換
  • ショックアブソーバー交換

タイヤは、純正ホイールに貨物用スタッドレスを履かせたものに交換していたので問題なし。

残りも特に問題にならなかった。

陸運局で指摘されたのは、

陸運局で指摘された点
  1. ガッツミラーが無い。
  2. リアサスペンション(リーフスプリング)換えてる。

この2点であった。

①これは序の口。ガッツミラーが無い。

ガッツミラーの写真
直前直左確認鏡(黒色の、まるでガッツポーズしてるような鏡)

”ガッツミラー”

「初めて聞いた」という方も多いかもしれない。

よくトラック等の左前方に付いている、車のすぐ前とすぐ左下を見るための鏡である。

道路運送車両の保安基準 第44条 後写鏡等 第5項 において、

「自動車には、運転者が運転者席において告示で定める障害物を確認できる鏡その他の装置を備えなければならない。」

とされている。

さらにその中でも、別添81 直前直左確認鏡の技術基準 において細かな基準が定められているのだ。

つまり ”直前直左確認鏡 = ガッツミラー” が備えられていないため、車検に通らなかったというわけだ。

これらの知識は、のちに調べてわかったことで、当時の私は全く持ち合わせていなかった。

ガッツミラーは、手渡しされていた。

今まで付いている車に乗ったことが無く、どんな感じで見えるのか気になったこと、

付いてる姿が別に嫌じゃなかったこと、

また純粋に付いてる方が安全だろうとの判断から、取り付けてもらうことにした。

こちらは序の口。取り付ければ済む話だった。

なお、代わりに前方が確認できるカメラが付いていれば、これは省略出来るらしい。

これと関連するが、新車購入時にはバックドア左上に付いている、後方下部確認用のミラー。

これも取り外されていたのだが、こちらはナビ連動のバックカメラが装備されていたことで、指摘されることは無かった。



②こいつが曲者。リーフスプリング換えてる。

前オーナーにより交換されていたリーフスプリングの写真
前オーナーにより交換されていたリーフスプリング(水色の板バネ)

曲者(くせもの)はコイツの方だ。

”リーフスプリング” とは、板バネのことである。

道路運送車両の保安基準 第14条 緩衝装置 において、

「自動車には、地面からの衝撃に対し十分な容量を有し、かつ、安全な運行を確保できるものとして、強度、緩衝性能等に関し告示で定める基準に適合するばねその他の緩衝装置を備えなければならない。」

とされている。

また、細目を定める告示 第95条 第2項 第15号 において、

「改造を行ったことにより、
イ 切断等によりばねの一部又は全部を除去したもの
ロ ばねの機能を損なうおそれのある締付具を有するもの
ハ ばねの取付方法がその機能を損なうおそれのあるもの
については、この基準に適合しないものとする。」

と定められている。

リーフスプリングはその構造上、強度部材の一部とされており、むやみに取り換えることを許されていないのだ。

これも知らなかった。

友人のものも含めると学生時代から数多くのクルマの足回りを改造してきたが、すべて通常のコイルスプリングだった。

この場合、バネに遊び(ジャッキアップしたときにバネがグラグラ動く状態)が無いこと、

また最低地上高(9cm以上)にさえ注意していれば、車検に通っていたのだ。

今回買ったハイエースのリーフスプリングが社外品に交換されていたことは知っていたが、

これまでと同じ感覚で特に問題視していなかったのである。

混乱

「前のオーナーに確認してみます。」

そう言って電話を切ったものの、一体どうすれば良いのかわからない。

とりあえず先輩に電話してみる。

しおかぜ
しおかぜ
かくかくしかじか、車検に通らず困ってるんです。

しかしそこで確認できたことは、

先輩の供述
  • 車検はクルマを購入したN自動車に頼んでいた。
  • クルマのカスタムもすべてN自動車で行った。
  • ノーマルに戻すことなく今の仕様で車検に通っていた。
  • N自動車にすべて任せていたのでよくわからない。

うーん、特に収穫なし。そして先輩自身が動いてくれる気配も無し。。

悩んでいてもラチが明かない。

仕方ない。N自動車に直接連絡してみる。

散々待たされた挙句、電話口に出た社長らしき男性は、

N自動車
N自動車
構造変更っていう手続きをすれば車検に通ります。いくらか書類を書けば簡単に出来ますよ。数千円の追加で出来るんじゃないかな。

先輩から購入したこと、御社でお世話になっていたクルマであることを伝えたうえで助けを求めた結果、この返答。

完全に他人事の対応に、私は直感的に結論付けた。

(この車屋は信用できない。)

しおかぜ
しおかぜ
もしもし。しおかぜです。構造変更の手続きが必要みたいですね。
GS担当 Y氏
GS担当 Y氏
ちょっと経験が無いので、こちらでも調べてみます。

マジかよ・・・

車検満了日まで、あと20日。

(ガソリンスタンドから陸運局まで自走で行くため、車検満了日までに全て完了させる。という縛りが発生。)



経緯

「ハイエースバンのリーフスプリングは乗用車として乗るには硬すぎ、ポンポン跳ねて乗り心地が悪い。」

これは有名な話である。

純正のアシに私は乗ったことが無いが、前を走る(おそらく空荷の)ハイエースバンのリアセクションは確かに跳ねているように見えていた。

その対策として純正ワゴン用のもの、または社外品に交換するといった改造はよく行われているらしい。

先輩もそんな硬い乗り心地が気に入らなかったらしく、まずショックアブソーバーを交換。

しかし改善が見られなかったため、トーションバーおよびリーフスプリングを交換するに至ったと聞いていた。

事実、購入前の試乗の際には、めちゃくちゃに柔らかいセッティングとなっており、

まるで船に乗っているかのような動きをしていた。

そう、それはちょうど古いアメ車の動きに似ていた。(乗ったこと無いけど)

そして純正リーフスプリングはガッツミラー同様、納車時に渡されており手元にあった。

あるにはあったのだが。。

調査

どうすれば車検に通るのだろうか?

答えは簡単。純正に戻せば良い。ただそれだけ。

しかしそれは同時に ”ポンポンリア” に戻すことを意味する。

せっかく付いてる社外品をみすみす手放したくないし、純正に戻すにしても万単位のコストがかかるのではないだろうか?

車検のたびに交換する?

いや、ハイエースバンは毎年車検だ。毎回そんな手間とコストをかけるわけにはいかない。

それに単純に “違法改造車” ってことになるじゃないか。

簡単に交換できるタイヤとは、わけが違う。

やはり現状のまま車検を通したい。そのためには構造変更が必要となる。

調べたところ、構造変更のためには、

提出必須書類
  • 改造自動車届出書
  • 改造概要等説明書

の提出が必要。また添付書類として

添付資料
  • 自動車を特定する資料
  • 技術基準等への適合性を証する書面
  • 保安基準適合検討書
  • 外観図
  • 改造部分詳細図
  • 最大安定傾斜角度計算書(条件が悪くなる場合のみ)
  • 強度検討書

こんなにもたくさんの書類が必要なことがわかった。

改造自動車審査要領の詳細はこちら

しかしよくわからない書類ばかりだ。「技術基準への適合の証明」とか、「強度検討書」とか、難しすぎるだろ。

そんなの作ったメーカーじゃないとわからないんじゃ?図面関係もどうやって書けば良いんだろう?

正直、腰が重い。

(ん? メーカー!?)

そうだ。そもそも、どこのメーカーの何という名前の製品なんだろう?

リーフスプリングを覗き込んでみる。と、そこにはブランド名らしきマーキングがされていた。

ネットで調べてみると、某大手メーカーの製品のようである。

製品紹介ページによると、あらかじめ陸運局にて計算・検討をした結果の書類、

「構造変更通知書」

なる書類が発行され、これを持参すれば簡単に構造変更が行えるとのこと。

何という “神書類” !!

先輩から受け取った数々の書類をもう一度入念に確認してみる。

が、やはり、無い。

念のため先輩に電話してみるも「書類は渡しているもので全部」と言うだけ。

(ならばN自動車に残っている? いや、5年以上も前のことだ。それは期待薄だろう。)

(何より、あそことはもう関わりたくない。)

仕方ない。某大手メーカーに電話してみよう。

しおかぜ
しおかぜ
かくかくしかじかで、困っています。「構造変更通知書」を発行してもらうことは出来ますか?
某大手メーカー
某大手メーカー
あー、出来ますよ。今ちょっと担当者は外出してるんですが、車検証の写しと購入時期、取り付け店名を送ってもらえれば。
しおかぜ
しおかぜ
本当ですか!助かります。発行には何日くらいかかるのでしょうか?
某大手メーカー
某大手メーカー
陸運局に書類を持ち込みますので、処理の期間にもよりますが、だいたい10日ぐらいといったところです。
しおかぜ
しおかぜ
わかりました。車検満了まであまり時間が無いので、今日中にメールで送ります。よろしくお願いします。

この日の19時前には、必要な情報をメール送信した。

公式

取り付け時に構造変更がされていない = 構造変更通知書は未だ発行されていない

私の中では、この公式が成り立つのではないか?と考えていた。

車検満了日まで、あと19日。

迷い

2019年11月12日

某大手メーカーから、何の連絡も無い。

土日を挟んだとはいえ、あれから4日が経った。

待っていてもラチが明かない。夕刻になったので電話してみる。

しおかぜ
しおかぜ
先日「構造変更通知書」の発行をお願いした しおかぜ ですが、メールは届いてますでしょうか?進捗はどうかなと思いまして。
某大手メーカー
某大手メーカー
届いてますよ。こちらで確認したところ、すでに発行済みでしたので再発行となります。再発行費用として4万円+消費税となりますが宜しいですか?
しおかぜ
しおかぜ
よ、4万円!?

思わず叫んでいた。

しおかぜ
しおかぜ
商品の価格が送料込みで9万円台ですよね?書類だけで4万4千円もするんですか!?
某大手メーカー
某大手メーカー
そうです。

ショックのあまり、「少し考えます。」と伝え、電話を切った。

(いくらなんでも高すぎるだろ。。)

(それに結論出てんなら、連絡して来いよ! 

しばし呆然とした後、先輩にLINEしていた↓

先輩に送ったLINEのスクショ
先輩へのLINE(実物)

(ああ、もう何だか疲れた)

(なぜ私だけがこんなに苦労して奔走しなければならない?)

(N自動車のヤロウ、何で構造変更してないんだよ!ショボい仕事しやがって!!)

(先輩も先輩だ。非協力的にも程がある。元はあんたのクルマだろ。少しは責任持てよ)

(車検に通らないようなクルマを何の説明もなく売りつけやがって。言わば不良品じゃないか)

(なのに先輩には、決して安くない金額を支払ってる)

(「きちんと手続き出来てなくて悪かったな。そんなにかかるんなら、半分だけでも出そうか?」的な返事があって然るべきじゃないの?)

(でもハイエース自身に落ち度はない。愛してる。)

そんなことを考えていた。

しばらくして返ってきたLINEがこちら↓

先輩からのLINEのスクショ
先輩からのLINE(実物)

・・・コ・ノ・ヤ・ロ・ウ・・・ もういい。あんたには、がっかりだ。

車検満了日まで、あと15日。



決断

2019年11月13日

(頭ッタマ、キタ!こうなったら、意地でも構造変更してやる!!)

GS担当 Y氏には構造変更の方向で進めるようお願いしたうえで、某大手メーカーに電話。

しおかぜ
しおかぜ
構造変更通知書の発行をお願いします!!

すると直ぐに、「受注書」が送られてきたが。。

受注書の写し
受注書。客の名前に「様」すら付いていない。何というか、ショボい。。

納品予定日は、11月23日か。。 ギリギリだな。

車検満了日まで、あと14日。

神書類

2019年11月18日

数々の苦労を乗り越え、大枚はたいて「購入」した、構造変更通知書が届いた。

想定よりも早く届いたのは良かった。

実際に届いた書類は、

改造概要等説明書(改造自動車審査結果通知書)であった。リンク先の21&22ページ参照

まんま「第2号様式」じゃないか!!

(A4用紙1枚?これが44,000円もするのか。。。)

しかし、表面右下の「緩衝装置強度」と裏面の「緩衝装置」欄に詳細な数値が記入されているのはもちろん、既に独立行政法人自動車技術総合機構の事務所長印が押印されていた。

つまり ”当局により承認済みの公式書類” ということだ。これにより、保安基準適合検討書や図面等の各種添付書類を省略できるのである。

(おぉ、確かにこれは価値ある書類だ!)

疑問

ここで、ふと考える。

逆に言えば、ここまでお膳立てされておきながら、

なぜN自動車は自ら「簡単に出来る」と述べた構造変更をしていなかったのか?

取り付け工賃(これには当然、構造変更費用も含まれるだろう)を取ったうえで、である。

考えられる理由は2つ。

  1. 構造変更を行うと車検もそこからスタートとなるため、次回車検時にやるつもりだったが失念した
  2. 自社で車検を通すから必要ない(法律違反。先輩が所有し続ける、かつ自社にて車検が続けられる前提)=手抜き

くらいだろう。

① についてはそれから車検を4、5回受けていることを考えるとリカバリーする機会はその回数分だけあった。

かつ、プロがこんなミスに気付かないとは考えにくい。

となるとやはり ② の可能性が高いのではないだろうか。

いずれにしても、構造変更通知書はどこに消えてしまったのか?

全く不可解な事件である。

それはさておき、本来ならばここで読者の皆さまに現物をお披露目したいところなのだが、

具体的な数値を出してしまうと、各方面の大人達に怒られてしまいそうなので控えさせていただく(笑)

翌日には、GS担当 Y氏により陸運局に持ち込まれる予定。

まずは書類審査だ!

車検満了日まで、あと9日。

構造変更

2019年11月22日

GS担当 Y氏のもとへ陸運局から「書類審査合格」の連絡が入り、翌週、構造変更を実行することが決まった。

2019年11月25日

ついに構造変更及び継続検査が終わった。

完全車検対応。これで大手を振って公道を走ることが出来るわけだ。

そして出来上がった車検証の「型式」欄を見てニンマリ。

車検証の型式欄

「マル改車検」なんて言葉は学生時代から何度も耳にしてきたが、

初めて自分のクルマで「改」の文字を見た。

(か、カッコイイ。)

苦労しただけに、余計にそう見えるのだろう。

さらに車検証の記載が変わった個所があったので紹介しておく。

車検証の主要諸元欄

主要諸元の数値は陸運局で実測されるため、純正の数値に対して、

  • 高さがマイナス6cm
  • 前前軸重がプラス30kg。それに伴い、車両重量および車両総重量もプラス30kg

となっていた。

車検証の備考欄

また備考欄右側の余白には[改造内容]として、「緩衝装置」の記載が入った。

なお「〇〇第〇〇号 令和1年11月14日」とは、前述の「構造変更通知書」の承認番号とその日付である。

つまり細かい事は書かずとも、「当局により承認済みの、この公式書類」によって認めましたよ。となっているのである。

やはり、神書類であった。

車検満了日の2日前。ミッションコンプリート。

乗り心地改善に関する記事は、こちら

【ハイエース】アルファード超え!?極上の乗り心地を作る(初心者向け)「硬すぎ」と評されるハイエースバンの乗り心地を、アルファード並み(?)の極上のものに改善する方法を紹介します。初心者の方がセッティングの迷宮に迷い込むことがないよう、具体的でわかりやすい表現で書いています。...

車検に通らない、あるある。

念のため、その他のよくある車検に通らない点を挙げておこう。

  1. 貨物車用タイヤを履いていない
  2. セパレートバー(仕切り棒)が付いていない
  3. バックドアに最大積載量の表示が無い
  4. リアシートが無い

①貨物車用タイヤを履いていない

現在履いているスタッドレスタイヤのサイズ表記部写真
純正サイズ 195/80R15 107/105L

貨物車は重量物を運ぶため、それに耐えうるタイヤを装着している必要がある。

そのため、ロードインデックス(LI:タイヤ1本で支えることができる最大負荷能力を示す指数)が重要。
107が単輪、105が複輪のLIを示す。

LI=107とは、負荷能力975kgを意味する。

現在履いているスタッドレスタイヤのLT表記部写真
LTの表記が光る

サイズ表示の「LT」はLight Truck(小型トラック用タイヤ)の意味。

「STUDLESS」は、スタッドレスタイヤであることの表示。

また「M+S」は「マッド&スノー」、「オフロードも雪道も走行可能」という意味。

②セパレートバー(仕切り棒)が付いていない

セパレートバー(仕切り棒)の写真
セパレートバー(仕切り棒)。助手席後方に見える、灰色の棒。

商用車は、荷室と乗員とを仕切る必要があるため、必須項目となる。

③バックドアに最大積載量の表示が無い

最大積載量ステッカーの写真
バックドア右下に貼られた、最大積載量のステッカー

最大積載量を表示する必要がある。

当然、車検証に記載されている数値と一致していなければならない。

④リアシートが無い

リアシートの写真
スーパーGLのリアシート(社外品のカバー付き)

車検証に記載されている乗車定員分のシートが必要。

つまり5人乗りであれば、リアシートを外すことは出来ない。



まとめ

いかがだったでしょうか?

残念な車屋と残念な先輩に関わったばっかりに、大変な苦労を強いられてしまいました。

読者のみなさまに同じような経験をして欲しくない、という想いを記事にしました。

私も知りませんでしたが、ハイエース等の商用車には、

乗用車とは違う独特なルールがあるんですね。

見落としがちなルール
  • ガッツミラーが必要(車両の形状による)
  • リアサスペンション(リーフスプリング)を交換したら構造変更が必要
  • 貨物車用タイヤを履いていなければならない
  • セパレートバー(仕切り棒)が必要
  • バックドアの最大積載量の表示が必要
  • 乗車定員分のリアシートが必要

これらのルールに沿っていないと、車検には通りません。

事前に知っていれば良かったのですが、私は全く知らないまま購入してしまいました。

リーフスプリングには特に注意してください。

車両購入前には必ず交換されていないかを確認し、交換されていた場合はきちんと構造変更がなされているか、車検証を確認してください

知識不足からこの手順を怠ったために、その後の苦労と出費を味わう事となってしまいました。

そして私と先輩との関係も悪化してしまうことに。。

(交換時に先輩がこの知識を持っていれば、N自動車に対して適切な対応を求めることも出来たでしょう。)

「新車を買うから関係ないや」という方も、例えば「乗り心地が悪いなー。中古の社外リーフスプリングが安く手に入りそうだから換えてみるか。」とった場合には、ぜひ思い出してくださいね。

「知っていれば得をする。知らなければ損をする。」クルマもお金も同じなんですね。

何事に対しても、しっかりと知識武装しながら生活していきましょう!


今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

また次回の記事でお会いしましょう!