貯蓄

【信用創造】日本は財政破綻しないよ?みんな知らないお金の真実

「お金」

それを持っていれば、色々な物を買ったり、サービスを受けられる。

それを得るために、毎日仕事をし、

そして毎日それを使いながら生活している。

人生の多くの時間を、それを得るために費やし、時にそれは人の命まで奪ってしまう恐ろしいもの。

でも、それが欲しい!

それをたくさん持っていれば、幸せな人生が手に入るはずなんだ!!

(↑ちょっと違う。笑)

みなさんこんにちは! しおかぜ です。

今回は、みんな大好き「お金」の話です。

みなさんも現金もしくは銀行預金という形で持っていますよね。

「それ自体が価値を持っている」と考える人、

「いやいや、感謝を伝えるための道具だよ。」と言う人。

色々な価値観、意見がありますよね。

しかし、「お金」とは一体何で、どのように生まれて、どのように消えていくのか。」

それを知っている人は、ほとんど居ないと思います。

無理もありません。親、学校、テレビや新聞、他の誰からも一切教えてられていないからです。

主流派経済学ですら、間違った概念に囚われていたりします。

大好きなんだけど、よく知らない。

そんな「お金」の本質的な部分、

難しく言えば「正しい貨幣観(かへいかん)」をわかりやすくお話しします。

一見カタそうに感じるかもしれませんが、決して哲学的な話などではなく

「単なる事実」を知っていただくための記事です。

これを知る事で、日々目にするニュースや情報を鵜吞みにするのではなく、

自分で考える事ができるようになりますよ。

コーヒーでも飲みながらリラックスして読んでいただければ、とても嬉しいです。

それでは、よろしくお願いします!

今回のキーワードはズバリ、

「信用創造(しんようそうぞう)」です。

進化

麦の写真
出典:Pixabay

筆者は、子供の教育費の不安をキッカケに、2017年からお金の勉強を始めました。

その内容は、どうやって出ていくお金を減らすかという節約術であったり、

どうやって持っているお金を増やすかという投資のやり方であったり。

その中で「お金」の歴史というか、「お金」とはこういう過程で生まれ、

こうして発達してきた。といった話はよく見聞きました。

これは「商品貨幣論」という間違った理論なので、

このパートは、読み飛ばしてもらっても大丈夫です。

「信用創造」まで飛んでOK。

物々交換~紙幣の誕生(読み飛ばしてOK)

人類は、便利さを求めてお金を進化させてきました。

紙幣が誕生するまでを簡単におさらいしておきましょう。

物々交換

まだお金という概念が生まれる前。

人類は他人が持っている物と交換することで必要なものを手に入れていました。

魚介類がたくさん取れる海辺に住む人が、内陸で収穫される果物が欲しい。

そんな時には魚と果物を直接交換していたわけですね。

物品貨幣

誰もが欲しがるもの、例えば穀物や家畜、塩、布などを「交換の仲立ち」として利用していました。

国家の税金も、これらの物品貨幣によって納められていました。

この頃、麦の税金を記録するために、人類は文字を発明したといわれています。

秤量貨幣

物品貨幣は、保存や持ち運びに適さないという難点がありました。

そこで人類は、珍しい貝殻やクジラの歯など、希少価値の高いものを価値の基準として用いるようになります。

なかでも普遍的な価値を持つ重金属は、その重さによって品物と交換する

「秤量(ひょうりょう)貨幣」として珍重されました。

金属貨幣

しかし、いちいち金属の重さを量るのは面倒。

そこで考えられたのが、重量を均一にして成型された金属貨幣、つまり「硬貨」でした。

紀元前7世紀ごろのことです。

信用貨幣

しかし、硬貨は重くてかさばり、運搬が不便でした。

かつ硬貨自体に貴金属としての価値があるために、盗まれる心配も。

そこでゴールドスミスと呼ばれる、金貨を預かる銀行が生まれます。

ゴールドスミスが、その預かり証を発行。

  1. Aさんが預かり証を持ち込んで金貨に戻してもらい、その金貨でBさんに支払い。
  2. 金貨を受け取ったBさんはゴールドスミスに持ち込み、預かり証を受け取る。

あるとき人類は、いちいち金貨を受け渡ししなくても、

その預かり証を渡すことで価値交換ができることに気付きます。

  1. AさんがBさんに預かり証を渡す。

この預かり証こそが「信用貨幣」、すなわち「紙幣」の誕生です。

紙幣登場、その後(読み飛ばしてOK)

このように、かつての「お金」とは、

そのものが高い価値を持っていた(珍しい貝殻や貴金属など)り、

価値のあるもの(金貨など)を預けている証書であったり、

常に価値のあるものと結びついていたんですね。

そして紙幣が登場した後の近代においても、発行した紙幣と同額の金を保管しておいて、

いつでも金と紙幣を交換することができるとされていました。

これを「金本位制(きんほんいせい)」といいますが、これを採用していたのも1930年代までのこと。

その後の「管理通貨制度」への移行により、お金はそれまでの、

「価値があるものと結びつく=発行量の制限がある」状態から解き放たれ、

発行の自由度が大きくなっているんですね。

そしていよいよ、次項では

現代におけるお金発行のプロセス、「信用創造」に迫ります。

信用創造

ストーーーップ!!

前のパートから飛んできた、あなた。

ここから、超重要なお話です!!

聞いてくださいね(笑)

PCからお金が出てくる写真
出典:Pixabay

「無」から「有」が生まれる。

つまり何もないところからお金が生まれて来るんです。

(しおかぜさん、一体何を言ってるの?いよいよ頭がおかしくなったんじゃないの?)

そう思われるのも無理はありません。

「銀行って、私たち利用者から預かったお金を、企業や個人に貸し出しているんでしょ?」

今まで、そう教わってきましたよね。

つまり、私たちが預けるのが最初。でもそれは間違いなんです。

実際には銀行が、企業や家計に貸し出す時に、お金が生まれているんです。

私も最初は理解できませんでした。もう少し聞いてください。

お金が生まれるプロセス

お金が生まれるプロセスは、以下の2種類しかありません。

お金が生まれるプロセス
  1. 銀行(あなたも使っている近所の銀行)が企業や家計に対して貸付けを行うとき。
  2. 政府が国債を発行することで日銀当座預金が増加。それを財政支出として使うとき。

この項でいう「お金」とは、「銀行預金」を指しています。

紙幣や硬貨といった、財布に入っている「現金」のことは、

ここでは一旦忘れてください。

全体の1~2割程度しかないためです。

西田議員による仕訳

民主党政権時の事業仕分けのことではありません。

自民党 西田昌司 参議院議員が

2022年3月15日、参議院 財政金融委員会での質問で示した仕訳(しわけ)のこと。

つまり複式簿記の仕訳のことです。

西田昌司 参議院議員とは

自民党 財政政策検討本部 本部長

正しい貨幣観をもとに財務省と戦う、

自民党では数少ない積極財政派の中心的存在。

税理士。

私たちの銀行預金という名の「お金」を生み出すプロセスを見事に表しています。

日商簿記3級資格を持つ筆者が、それをさらに嚙み砕いてゆっくりわかりやすく解説しますので、安心して聞いてください。

解説者がショボいなー。とか言わずに(笑)

①銀行による貸付

みなさんが家を建てようとする時、大半の方が住宅ローン、つまり銀行からお金を借り入れて資金を準備すると思います。

複式簿記の仕訳で見てみましょう。

まずは銀行目線で考えてみますが、簡略化のため1,000円を借りたことにします。

なかなか銀行で1,000円を借りる人もいないと思いますが(笑)

銀行では、「貸付金」という資産が増えると同時に「預金」という負債も増えます。

「預金」とは、私たち利用者にとっては資産となりますが、

銀行にとってはいずれ返さないといけないお金。

つまり負債なんですね。

借方貸方
貸付金 1,000銀行預金  1,000
銀行目線での仕訳

続いて、あなたの目線で考えてみます。

あなたの立場では、「預金」という資産が増えると同時に

「借入金」という負債も増えます。

借方貸方
銀行預金  1,000借入金  1,000
あなた目線での仕訳

やっぱりこちら目線の方が身近というか、馴染みがありますよね。

預金通帳の数字が1,000増えた。

その代わり1,000円借金をしているという事実も生まれる。

わかりやすいと思います。

その時あなたが手にしたお金(1,000円)は、何も無いところから生まれてきたものです。

ここで大切なのは、銀行とあなたの間にお金(現金)のやり取りが一切無いことです。

何も無いところから、銀行員がキーボードを叩いてあなたの預金通帳に記帳することで、お金が生まれているんです。

古くは「万年筆マネー」、現代では「キーストロークマネー」と呼ばれています。

そして、あなたがその1,000円を返済した時、上記の逆仕訳が行われ、その1,000円は消えて無くなってしまう。

つまりは次の公式が成り立つんですね。

公式

銀行の貸出し残高 = 世の中に出回っているお金の量

銀行でお金を借りる人が多ければ多いほど、世の中に出回るお金の量が増えます。

つまり景気が良くなるんですね。

バブル期の企業や家計は、銀行でお金を借りまくって、投資や投機をバンバンやっていました。

つまり世の中に出回っているお金の量が増えていたわけです。

超、好景気。

しかし行き過ぎたため、後に崩壊しましたが…。

バブル期には税収も増え、近年では唯一、税収が支出を上回る、

「プライマリーバランス黒字」を達成していました。

あの狂気の時代で、なんとか達成できる目標を

このデフレ不況の中、推し進める日本国。

間違った貨幣観(=主流派経済学)を改めることが出来なければ、

没落は止まらないでしょう。

大学入学共通テスト

2022年1月 大学入学共通テストの政治経済で正しい信用創造の問題が出題されました。

これは、ものすごく画期的な出来事。

ネット界隈では、絶賛されました。

出典:令和四年 大学入学共通テスト「政治・経済」第2問 問5

先程までお話ししてきた内容が、図とメモでわかりやすく示されています。

何も無いところから「新規の貸出し」と「新規の預金」が生まれている。

完璧です。

この問題を作られた方は、間違いなく正しい貨幣観を持っていますね。

素晴らしい!!

なぜこんなにも礼讃されるのか?

同じ令和四年 大学入学共通テストの「現代社会」第3問 問3 では、

同じ信用創造についての出題にも関わらず、従来の間違った認識である、

「銀行って、私たち利用者から預かったお金を、企業や個人に貸し出しているんでしょ?」
で説明してしまっているんです。

間違った認識による信用創造に関する問題は、こちら

同じ年の同じ試験、しかも大学入試という大切な場面の中ですら、

正しい貨幣観と間違った貨幣観が混在する。

まさに過渡期、その真っ只中なんですね。

「無」から「有」が生まれる。そのメカニズムをご理解いただけましたでしょうか?

これを、Money Creation(信用創造)といいます。

しかし日本では25年もの長きにわたり、デフレが続いています。

デフレとは「需要不足」。

需要が無いのに、銀行でお金を借りてまで設備投資や新規事業に乗り出す経営者はいません。

個人で言えば、お金を借りて車や住宅を購入する人も減っている。

つまりデフレ下において

「①銀行貸付けによる信用創造」は、あまり行われていないということになりますね。

このような状態では、もう一つの信用創造、

「②国債発行による財政出動」で補う必要があります。

②国債発行による財政出動

政府の国債発行(負債の増加)により、1,000円の銀行預金(資産の増加)が生まれるプロセスを見てみましょう。

まず基本知識として、

日銀当座預金とは

私たちの銀行預金とは全く別物の、政府や銀行が日本銀行内に保有している、手元資金を置いておくための口座。

近年では日銀による「2%の物価安定目標実現のための国債買い入れ」により、潤沢に供給されている。

つまり、私たちの銀行預金を使って国債を買っているわけでは無い。

ここを押さえておいてください。

それでは、少し複雑で長くなりますが、ゆっくり付いてきてくださいね。

新規国債発行

まずは政府の目線から。

借方貸方
日銀当座預金 1,000国 債    1,000

国債という負債を発行する(増やす)ことで、日銀当座預金という資産が増えています。

続いて銀行の目線では、

借方貸方
国 債    1,000日銀当座預金 1,000

日銀当座預金という資産を使って(減らして)国債という資産が増えています。

財政出動

ここでは、上記の新規国債発行で増えた日銀当座預金を使って、

公共事業として民間企業に工事などを委託した場合を考えます。

つまり、政府が民間に対してお金を使う場面ですね。

まずは政府目線から。

借方貸方
財政支出   1,000日銀当座預金 1,000

日銀当座預金という資産を使って(減らして)財政支出(費用の増加)を行います。

続いて民間目線では、

借方貸方
銀行預金   1,000売 上    1,000

公共工事をしたことによる売上が立ち(収益の増加)、銀行預金という資産が増えます。

その後、銀行目線では、

借方貸方
日銀当座預金 1,000銀行預金   1,000

民間の銀行預金(資産)が増えた=銀行の銀行預金(負債)が増える。

それに伴い同額の日銀当座預金という資産が増える=国債を買った時の日銀当座預金が戻ってくる。

部門ごとにまとめてみる

新規国債発行と財政出動の仕訳を部門ごとにまとめてみましょう。

まずは政府

借方貸方
日銀当座預金 1,000国 債    1,000
財政支出   1,000日銀当座預金 1,000

続いて民間。元々1つしかありませんでしたね。

借方貸方
銀行預金   1,000売 上    1,000

そして銀行

借方貸方
国 債    1,000日銀当座預金 1,000
日銀当座預金 1,000銀行預金   1,000

相殺で簡単にする

借方・貸方に同じ勘定科目がある場合には相殺できます。

つまり、それぞれの「日銀当座預金」が相殺できますね。

まずは政府

借方貸方
財政支出   1,000国 債    1,000

続いて民間。今回も変更無しですね。

借方貸方
銀行預金   1,000売 上    1,000

そして銀行

借方貸方
国 債    1,000銀行預金   1,000

長い旅でしたが、ついに辿り着きました。

仕訳からわかること
  • 政府が、国債を発行し財政支出を行うと…
  • 民間では、売り上げが立ち、銀行預金(資産)が増える。
  • 銀行では、国債を買うことで、銀行預金(負債)が増えた。

つまり、結論として、

国債発行による財政出動
  • 政府が国債を発行(負債を増やす)すると…
  • 民間の銀行預金(資産)が増える。

つまり事実上、信用創造と同じことが起こっている

ここでも「①銀行貸付けによる信用創造」の場合と同じく、

何も無いところから国債を発行することで銀行預金が生まれています。

現金とは

一旦忘れてもらいましたが、

財布に入っている「現金(紙幣や硬貨)」とは、

信用創造によって生まれた銀行預金が、

ATMを通じて紙幣や硬貨といった物体に形をかえたもの

なんです。

ここでも銀行預金が先。現金が後。の関係です。

日本が没落している原因

螺旋階段の写真
出典:Unsplash

前述の通り日本では25年もの長きにわたり、デフレが続いています。

デフレとは「需要不足」。

需要が無いのに、銀行でお金を借りてまで設備投資や新規事業に乗り出す経営者はいません。

個人で言えば、お金を借りて車や住宅を購入する人も減っている。

つまりデフレ下において「①銀行貸付けによる信用創造」は、あまり行われていない。

このような状態では、政府によりこの「②国債発行による財政出動」で補う必要があります。

ここまで読んでくださった、みなさんなら次の公式が理解できていると思います。

公式

銀行の貸出し残高 + 国債の発行残高 = 世の中に出回っているお金の量

それなのに、

間違った認識のせいで、緊縮財政と増税を繰り返したんです。

間違った認識

国債とは国の借金である。

(↑本当は政府の負債)

借金は1,200兆円を超え、一人当たり900万円の借金を背負っている!

(↑まるで国民が借金を背負っているかのような洗脳)

このままでは日本は財政破綻する!!

ハイパーインフレになるぞ!!

子や孫の世代に借金のツケを回して良いのか!!

(↑税金で借金を返しているという洗脳)

プライマリーバランス(税収と支出のバランス)を黒字化しなければならない。

だから消費増税が必要だ!社会保険料も増やすぞ!!

だって国は借金だらけでお金が無いんだから!!

そもそも、国の財源は「税金」ではありません。

「②国債発行による財政出動」つまり信用創造で資金調達し、

後から税金を徴収しているに過ぎないんです。

税金を徴収し、国債と相殺することでその分のお金は消えて無くなります。

つまり、「①銀行貸付けによる信用創造」での借入金を返済した時と同じことなんですね。

言い換えれば、

税金とは、世の中に出回っているお金の量を回収して減らすための手段

にすぎません。

日本が没落している原因

バブル崩壊以降「①銀行貸付けによる信用創造」が行われなくなり、かつ借入金を返済していくことで世の中に出回っているお金の量が減っていった。

1997年に消費税を5%に増税。さらに世の中に出回っているお金の量が減ることで、日本は深刻なデフレ不況に突入した。

本来であればここで政府が「②国債発行による財政出動」で積極的に世の中に出回っているお金の量を増やし、需要を喚起する必要があった。

しかし、間違った認識=財政破綻論に支配され、それを怠ったため、需要不足が続きその結果、本来持っていた供給能力までもが衰えてしまった。

こうして先進国で唯一、25年もの長きにわたり経済成長をしない国、いや衰退国家となってしまった。

デフレで賃金が下がる中、政府支出を減らし、消費増税や社会保険料引き上げといった、

私たちの可処分所得を減らす政策を続けたことが、

日本の国力を下げる=没落させている原因です。

今(2022年7月)まさに、原材料高と円安による物価高(コストプッシュ型インフレ)に見舞われています。

給料は増えない中、出費が増えるという、いわば増税と同じ状態。

物価高対策として最も有効なのは、消費税を減税すること。

しかし前述の「間違った認識」により、それもしない。

ますます日本は没落への一途をたどっているわけですね。

【本物】テレビや新聞が絶対に語らない日本経済入門「日本経済そのものを良くすることで、私たちの生活もよくしていきたい。」1997年の消費増税を境に、日本は25年以上、経済成長していない。先進国の中でこんな国は他にありません。知っていましたか?私たち一般国民が正しい知識を身に付け、正しい選択をしていくことで、もう一度「経済大国」に戻ることが出来る。と私は確信しています。...

実例

日本円の写真
出典:Unsplash

みなさんも2020年6月から行われた、「特別定額給付金」を覚えていると思います。

新型コロナウイルス感染症緊急経済対策関連として、

国民1人あたり一律10万円給付されたアレのことです。

まさにあの時、前述の「②国債発行による財政出動」が行われた結果、

私たちの銀行預金の残高が1人あたり10万円増えたんです。

特別定額給付金
  • 政府が約12兆7,000億円分の赤字国債を発行
  • 各個人の銀行預金が1人あたり10万円増えた。
  • その総額は、国債発行額と同額(約12兆7,000億円)

あの時、私たちが手にした銀行預金(10万円)は、

国民の預金から借りてきたわけでも、ましてやアメリカ等の他国から借りたわけでもありません。

何も無いところから、

「②国債発行による財政出動」という信用創造によって生み出されたお金だったんですね。

【政府が国民に10万円を現金給付する際のプロセス】
出典:新世紀のビッグブラザーへ

新型コロナ関連ではこの特別定額給付金も含め、持続化給付金、家賃支援給付金等、

120兆円規模の信用創造が行われたそうです。

確かにその分、政府の負債(国債の発行残高)は増加しました。

それで日本は財政破綻しましたか?

そうです。

公式

銀行の貸出し残高+国債の発行残高 = 世の中に出回っているお金の量

日本が持つ供給能力の範囲内であれば、政府の負債(国債の発行残高)は増やせるんです。

いや、このデフレ下では、むしろ増やすべきなんです。

だって ”世の中に出回っているお金の量” を増やすことで需要が喚起され、デフレ脱却へつながるわけですから。

日本を没落から救う経済政策、その名を…

「積極財政(せっきょくざいせい)」といいます。

まとめ

まとめ
  • 「お金」は、「信用創造」で生まれている。
  • 信用創造には2種類しかない。
    1. 銀行による貸付け
    2. 国債発行による財政出動
  • 世の中に出回っているお金が減る時
    1. 銀行から借りたお金を返したとき
    2. 税金として徴収され国債と相殺されたとき
  • 銀行の貸出し残高 + 国債の発行残高 = 世の中に出回っているお金の量
  • 25年に及ぶデフレの原因は政府が「②国債発行による財政出動」をしなかったから。
  • 間違った認識
    • 根底にあるのは「財政破綻論」
    • プライマリーバランス(税収と支出のバランス)の黒字化
  • 日本を没落から救うためには、積極財政が絶対必要!!

日本を救う最初の一歩。みんなで選挙に行きましょう!!

軽く「信用創造」を紹介するだけのつもりが、「日本が没落している原因」まで踏み込んだ内容となってしまいました。

またまた無駄に長くてすみません(笑)

どうしてもそこまで踏み込まないといけない理由があります。

間違った貨幣観による経済政策によって、

日本が衰退している現実を多くの方に知っていただきたかったんです。

かつて世界第2位のGDPを誇ったこの国が、今では「安いニッポン」などと呼ばれている。

かつて世界の企業、時価総額ランキングトップ10に7社も名を連ねていたこの国が、

今ではトップ50にたった1社。

いやいや、現在でもGDPは世界第3位を誇るじゃないかって?

知っていますか?GDPの成長率ランキングでは

OECD34ヶ国中、堂々の34位であることを。

(どうしてこんなことになっているのか?)

筆者は不思議に思っていました。

お金の勉強を続ける中で、正しい貨幣観と出会い、その理由がわかりました。

「経済大国」の名を欲しいままにしたこの国が、そう呼ばれなくなり早や30年。

今や、見る影もありません。

参議院選挙2022に間に合うように、急いで書き上げました。

みなさんもう一度、一緒に考えてみませんか?

西田昌司参議院議員による国会質疑 2022年3月15日
西田昌司参議院議員による国会質疑 2022年4月11日
注目すべきポイントは、26:30から

訃報

この記事を公開した翌日、2022年7月8日の追記です。

参議院選挙を2日後に控えた今日、痛ましい事件が起きてしまいました。

自民党 安倍晋三 元首相が

奈良県奈良市、大和西大寺駅前での街頭演説中に銃撃され、お亡くなりになりました。

安部元首相は、前述の西田昌司参議院議員が本部長を務める、

「財政政策検討本部」の最高顧問を務められていました。

謹んでご冥福をお祈りいたします。


今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

また次回の記事でお会いしましょう!


この本は、筆者が今まで読んだ中で、最もわかりやすく、勉強になった本です。

「お金」とは何なのか?どうして日本だけが経済成長していないのか?

その答えが書いてある、まさに「神本」でした。オススメです。


こちらの書籍も、とても読みやすくオススメです!